運動能力を高めるのに大切なこと

逆算的な育成

前回お話しした、ジュニア世代の育成について今日はお話をします。その前におさらいとして図表を確認ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記はスキャモンの発達・発育曲線ですが、育成の観点ではどうしても伸びている部分だけにフォーカスしがち。

将来があるから今をどうするのか、目先で育成する時代は終わり、科学的根拠や体系を刷新して伸ばす時代に突入します。

そこでここでは、一気に下降するリンパ型と上昇する生殖型から順番に解説して、どのように運動能力を高めるのかを考えていきます。

第1セクション:14歳〜20歳(休息・ホルモンバランス)
第2セクション:8歳〜14歳(強度・負荷)
第3セクション:2歳〜8歳(反射反応)

 

休息・メンテナンス(第1セクション)

まずリンパ型の結論からいうと13歳〜18歳にかけて休息とメンテナンスを学び、運動負荷やメンタル疲労から回復させる事が大切ということ。

中学生・高校生になると、身体的にも大きくなり運動による負荷は少年時代と比べて圧倒的に大きい上、精神的に自我の成長で責任や意思についても強いストレスが掛かってきます。

 

なぜ休息やメンテナンスが大切なのか?

 

海外と比較して、この点がまだまだ未成熟。国内スポーツにおいては顕在化しています。

例えば野球であれば、投球数問題。アメリカでは100球を目処に設定しますが、日本ではまだまだ200球近く投じさせ、その上翌日も連投という事があります。

これは肉体的なメンテナンスが行えないことでの故障が多いということに繋がります。本当にアイシングで良いのでしょうか?

 

他にもこんなこともあります。

また、メンタル面では異国の地でのホームシック、緊迫した場面での集中力など海外の選手に比べて弱いと言われる事が多くあります。

海外のチームではメンターがメンタルについて指導する時間やサポートする場が設けられています。また躾にも用いられますが、タイムアウトの様に自分で考える時間などが与えられます。

 

指摘や注意、時に叱責までする日本のやり方はこのままで良いのでしょうか?

 

残念ながら国内では、海外と比べて休息やメンテナンスの環境、指導体系が整っておりません。運動とイコールで休息やメンテナンスを行うようにしていきましょう!

 

どのように休息やメンテナンスを行うのか?

 

事例①:試合などの強度の高い練習日→当日にメンテナンス、翌日に休息
事例②:軽度の練習日→当日にメンテナンス→軽度の練習日

 

恐らく国内の部活は、週4練習+土日試合といったケースが多いかと思います。

ここでまず週4の練習でも強度が異なるにも関わらず、当日のメンテナンスも曖昧で強度の高い日の翌日休息なく翌朝からトレーニング。

強豪になればなるほど、詰め込みになります。

海外では事例①②が徹底されているケースが多く、練習日を規定以上に多くすることが禁止されている国もあります。

ホルモンバランス

この分野は生物学的な知識が必須なので、正直なところ勉強不足です。当然ながら内生殖器の成長が、アドレナリンやセロトニンに影響してプレイ面で反映されることは間違いないと思います。

この分野をメインにスポーツ学にも精通した第一人者の文献を読みたいと思いますので、ぜひ参考になるものがあれば教えてください。

強度や負荷を高める段階(第2セクション)

図表では8歳以降の驚異的な回復能力が目に行きますが、残念ながら一般型の骨格や筋肉、呼吸器系などの成長は段階的です。

ということは仮説として、1週間のトレーニングの回数が増える事はOKだけど、時間やダメージ増加となる強化はあまり増やす事は好ましくないとなります。

 

どのように強度や負荷を高めるのか?

事例①:週1のサッカーを一年毎に週1回増やして最終的には週4回
事例②:週1のサッカーを週3にして、一回あたりの時間を2倍

 

ここら辺の判断が個別の成長に応じてになってしまうのが実情で、受け入れ先もOKにしやすい気がします。

逆を言えば、週1から負荷をかけずに質も量も伸びなければ成長機会を失うことも成り立ちます。

私のチームでは事例①を中心に育成していくので、個人差の対応として週1回の追加をバッファとしてみなしています。

反射神経と反応力(第3セクション)

一番に調べたい事が一番最後になる事がポイント。ここまで掘り下げるから反射神経と反応力を高めるのに必要な本質な事は何なのか?となります。

 

結論からいうと、この年代に負荷や強度をかけたトレーニングはほぼ不要で、神経伝達組織の発達が最も有用性があるということです。だからこそ、指導する人も保護者も成長の事情を踏まえてメニューを提供すべきです。

 

どんなトレーニングが向いているのか?

事例①:缶蹴りやケンケンパ
事例②:トランポリンやアスレチック

 

こんなことを書くと、そんなこと出来ないよね?とネガティブ意見が多いのですが、一言「出来ます!」。

詳細は他のブログの記事で記載しますが、昔は事例①の遊びは当たり前にあったし、事例②は昨今の様に安全面から排除される傾向もなかったので、経験している人が多いはずです。

 

一先ず、まとめておきます。

まとめ
運動能力を高めるにはどうしたらよいか?

①成長を逆算的に考える

②第3セクションでは休息とメンテナンス

③第2セクションでは強度と負荷

④第1セクションでは反応・反射神経

なので、なんでもかんでも情報に惑わされて上部のアプローチだけにならないように、保護者の方も一緒に考えてみて下さい。